ふれあい囲碁の流れ

ふれあい囲碁は、古くから伝わる囲碁を社会活動に応用するため開発されたコミュニケーションプログラムです。だれにでも理解できる基本ルールを使ったゲームを“共通言語”とし、年齢や性別、障害の有無や国籍の違いなど、あらゆる垣根を越えて、その場で良好なコミュニケーションが図れるようにつくられました。5歳の子どもも、認知症の高齢者も、障害を持った人も、外国人も、だれでもその場で参加できます。

ふれあい囲碁の特徴は、その場に集まったすべての人たちが、同時に参加できるよう工夫されたプログラムだという点です。

石取りゲーム

“共通言語”である石取りゲームは、囲碁の基本ルールをひとつだけ使います。それは、相手の石を囲むと取れるという「石取りのルール」です。道具は線の描かれた碁盤(ごばん)と白黒の碁石(ごいし)だけ。どちらが先に相手の石を取るか競います。

上の図は白が黒を囲んでいます。黒は逃げ道を失って取られてしまいます。線を「道路」と考えると分かりやすいでしょう。

ただし、上の図は白石(しろいし)が4個、黒石(くろいし)が1個です。実際のゲームは白黒1個ずつ交互に置いていきますから、こんなに簡単には取れません。そこで、お互いに知恵を絞って石取りゲームを進めます。

団体戦と個人戦

参加者を1チーム10人前後にしてチーム分けし、1人1個ずつ石を置くリレー方式で対戦します。

通常、「先に3個取ったチームの勝ち」とか、「制限時間内に多く取ったチームの勝ち」などとしてゲームを進めます。

このほか、個人戦の形式もあります。団体戦では多対多のコミュニケーション、個人戦では1対1のコミュニケーションを図ります。

保育園・幼稚園や小中学校、高齢者や障害者福祉施設などで取り入れられ、さらに国際交流の場や地域社会のさまざまなイベントでも「ふれあい事業」として活用されています。

ふれあい囲碁の特徴は、会場にいるあらゆる人が参加できることです。
初めて出会ったその場でチームを組み、あっという間に居心地のよい空気が生まれる“未知の感覚”をぜひ味わってみてください。

ふれあい囲碁の実践方法には2つの型があります。実践を希望する方は、どちらの型が良いか選び、講師の派遣を依頼するか、指導者講習会にご参加ください。

ふれあい囲碁の効果

ふれあい囲碁は、どんな人でも元気にしていく独特の効果があります。ふれあい囲碁は全国各地で活用されています。効果の具体例を一部ご紹介します。

例えば小学校で

友だちができずクラスになじめなかった子は、ふれあい囲碁という共通の楽しみ(非言語のコミュニケーション手段)を得ることで、それまで交流のなかった同級生と遊べるようになる。教師と児童がゲームを通して対等に向き合うことで、上下関係のプレッシャーから解放される。1年生から6年生の縦割りの交流によって、たて異世代の人間関係が自然にできる。

例えば障害者施設で

友だちができずクラスになじめなかった子は、ふれあい囲碁という共通の楽しみ(非言語のコミュニケーション手段)を得ることで、それまで交流のなかった同級生と遊べるようになる。教師と児童がゲームを通して対等に向き合うことで、上下関係のプレッシャーから解放される。1年生から6年生の縦割りの交流によって、たて異世代の人間関係が自然にできる。

例えば地域のイベントで

ふだん交流のない近所の人たちが集まり、ふれあい囲碁という共通の楽しみをきっかけにして、世代を超えた顔なじみが増え、地域が活性化する。

ふれあい囲碁は、どんな場所でも、だれが対象でも実行可能なプログラムです。


その驚くべき効果をぜひ体験してみてください。

このプログラムに参加することによって、不安や緊張感から解放され、心が穏やかになります。初対面の人といっしょでも、緊張関係にある人がいっしょでも、高い効果を発揮します。

特筆すべきなのは、独特の“休息効果”です。心身ともに疲弊し、活動する元気を失った人は、プログラムに参加しているだけで、心が充足し、自らの意思で行動しようという意欲が生まれてきます。ふれあい囲碁を継続的に活用することで、参加者は日常的に心が安定し、さまざまなことに対して意欲的になります(あるいは意欲を取り戻します)。とくに対人関係のストレスによってトラブルが起きている場合でも、ストレスを低減し、自ら問題を克服していく意欲が出てきます。

参加者と実践者に分けて、特徴的な効果を抜粋しました。

参加者への効果

・大勢のなかでも安心できる
・話したいことが話せるようになる
・他人の話に耳を傾けることができるようになる
・言葉のコミュニケーションがスムーズになる
・相手が何を考えているか分かるようになる
・対人関係に自信が持てるようになる
・仲間ができて、さまざまなことに意欲が増す

実践者への効果

・場の空気を読む力がつく
・「同じ目線」の感覚が身につく
・一人ひとりの表情や心情を読み取る力がつく
・相手の立場に立って考える力がつく
・冷静に見守る力がつく
・他人の幸せを願えるようになる